2008年09月01日

今月のCHINA UPDATE(最終回):邱震海(香港フェニックステレビ論説員、国際問題研究家)

9696.jpg経済問題、環境問題、汚職問題、チベット問題、食品問題、
衛生問題、人権問題、弱者救済問題……そしてオリンピック。
今年前半に世界の注目を浴びた中国の話題は
枚挙にいとまがない。
一挙に噴き出した問題が国際問題に飛び火した時、
中国はどんな態度を取ってきたか。

「それらがすべて賢明な方法だったとは言えない」

香港を拠点として中国の国内に向けて
情報発信するフェニックステレビにおいて、
中国を巡る国際問題を論説する邱震海
中国の視点と西洋の立ち位置から問題点を読み解く。

社会主義国中国と資本主義国西洋、東洋文化を誇る中国と西洋思想を抱く欧州における齟齬は
今後どのように発展していくのか。
その過程はどんなふうに中国へ、西洋へ、世界へと影響していくのか。
そこで我われはどうするべきなのか……。

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2008年08月12日

今月のCHINA UPDATE:賈樟柯(映画監督)

9610.jpg「カンフーパンダ」「ハムナプトラ3」など、
今年の夏は中国ネタ映画が続いている。
やっぱりオリンピック人気なんだろうか、
それとも世界の目がだんだん中国に向いている?

世界中の商業エンターメントがどんどん集まる日本にいると、
うっかり見過ごしてしまうかもしれないが、
実はカンヌやベニスなど芸術映画祭でここ数年、
中国の映画が目立って躍進している。

張芸謀や陳凱歌など、かつて芸術映画扱いだった監督も
最近では、娯楽エンターテイメント監督として、
目立つキャスティングや派手なワイヤリング・アクションを
売りにするようになったが、
その裏でぐんぐんと名を上げてきた芸術映画の監督たちは、
地味ながら、中国の現実をきちんととらえ続けている。

中国映画の真骨頂ともいえる、庶民の生活や関心ごとに根ざした中国芸術映画の今を、
その大御所ともいえる賈樟柯に尋ねた。

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2008年07月01日

今月のCHINA UPDATE:連岳(コラムニスト)

9524.jpgここ数年、あちこちから漏れ聞こえてくる中国民衆のうめき。
それは土地徴用に対する条件への不満であったり、
当地の政府職員の不正に対してであったり、
無策な現地政府への直接の怒りであったり、
そして犯罪に対する当局処理への意見表明であったり。

中国国内メディア、とくに政府系メディアではなく、
外電を通じて我われの世界にもたらされる、
それらの情報をよみとく外部メディアの記事は常に、
「中国政府は今や民衆の怒りを無視できなくなった」と結ぶ。

昨年6月、アモイで起こった2万人の市民による「散歩」は
政府が強硬に進めようとした化学工場建設に待ったをかけ、
さらに12月にはプロジェクトの完全中止を勝ち取った。
そして、この事件は海外のみならず、
中国国内でも「公民社会の誕生」と大きく注目された。

元新聞記者のコラムニスト連岳は風光明媚な海洋の町、アモイを愛し、
アモイの景勝地コロンス島に住み着いた若者の一人である。
化学工場がこの街の環境に大きな影響を与えることが科学者たちの緻密な資料によって暴かれたとき、
彼も立ち上がって公共メディアが市民には届けない情報をブログを通じて送り続けた。

この街に暮らす科学者たち、そしてオピニオンリーダーたち、一般市民たち、
さらには政府職員を揺さぶり、立ち上がらせたアモイの、この「散歩」デモ行進は
本当に「公民社会」への一歩となったのか。

もし、そうであるならば、中国の「公民社会」は今後どんな道を歩むのか。

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2008年06月01日

今月のCHINA UPDATE:梁文道(文化人、コラムニスト、時事論説員、教育者)

9448.jpg2008年は中国の年、と誰もが知ってはいたが、
こんな災難続きの「中国の年」になるとは
誰が思っていただろう。

つい先日も、米女優シャロン・ストーンが
「(中国四川省で起こった地震は)カルマじゃない?」
などと発言して、中国国内のひんしゅくを買っている。
(被災者の中にはチベット人も多く含まれているというのに。)

どれだけの人が実際に
「チベットでなにが起こっているのか?」を知っているのか。

梁文道は語る。

「チベットの歴史について、北京とダラムサラにはそれぞれの言い方がある。前者は昔のチベットがほとんどの人たちが農奴にされていた暗黒の土地であり、共産党が光り輝く現代社会に連れ出したのだと言う。後者は、チベットを牧歌的で平和な桃源郷のように語り、争いごとではなく魂の土地だとし、無神論を説く共産党がそのすべてを破壊したと言う。……冷静にみるならば、そのどちらもが偏っており、それを信じきることは出来ない」

ならば、チベットで一体何が起こっているのか? 
チベットとは一体どんなところなのか?
チベット問題とはいったいなんなのか?

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2008年05月01日

今月のCHINA UPDATE:林清發(北京台湾企業協会会長、北京捷安特京貿有限公司董事長)

9383.jpg中国で暮らす台湾人は150万を超える。
彼らは、台湾資本が出資する企業「台商」の社員として、
またはその他企業の幹部「台幹」として、
そして彼らの家族としてこの地に暮らす。

かつて中国と台湾は台湾海峡をはさんで門戸を閉じていた。
それが80年台後半になって、
中国から国民党政府とともに台湾海峡を渡った老兵士たちの
故郷訪問が解禁されてから、
怒涛のように台湾からの人の流入が始まった。

「大陸」と「島」――人々はまだそれぞれをこう呼ぶ。
海の向こうに隔てられていた同じ民族の、
故郷すらもともにする人たちが、違う体制、社会を経て
今、中国の経済成長を支えている。

さらに8年間の民進党の陳水扁総統の時代が終わり、5月には国民党の馬英九氏が総統に就任する。
その馬氏はすでに、多くの「台商」たちの悲願だった直行便の週末定期化が
今年7月4日から始まることを予告している。

中国において「外資企業」に数えられる台湾企業は「大陸」に融合していくのか、
それとも「島」へと帰っていくのだろうか。

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2008年04月01日

今月のCHINA UPDATE:袁偉時(歴史学者、中山大学哲学部教授)

9300.jpg歴史問題――とくれば、日本人の多くが頭を抱えるだろう。
避けて通れない道ではあるが、
たとえ中国に足を踏み込むことになっても、
その「地雷」だけは触れたくないと誰しもが考えている。

その「地雷」を2006年1月、袁偉時が踏んだ。
中国の知識層は蜂の巣をつついたような騒ぎになったが、
この老教授は向けられた批判の矢に対して、
根拠と史実に忠実に彼の論拠を問き明かした。

「感情的にはならない。理と根拠を詰めること。
 わたしは自分のやっていることには自信があるから、
 どんなに批判されても背筋を伸ばしていられる」

歴史を紐解く知識はまた、社会制度、法律、権利、科学と
さまざまな分野の視点に結びつく。
中華人民共和国よりも年長の、この老共産党員が、
歴史と、民族と、文化の共存を語る。

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2008年03月01日

今月のCHINA UPDATE:孫大午(農村企業家)

00009166_c_ronza200804.jpg中国が世界の「生産国」になって、すでに久しい。
我々の日常は中国の生産地と切っても切れない間柄にある。
しかし、我々はあまりにもその生産地について知らされていない。

中国の農村は貧しい。
我々がニュースで見聞きする中国の農村の現状は、
世界の生産地があるべき姿とはあまりにもかけ離れている。

それは世界市場に向けて製品を提供する農村が、
いまだに計画経済体制で管理されているからだと、
孫大午は指摘し続けている。

本当の意味での生産を農民に任せ、
本当の意味での流通を農村に任せ、
本当の意味での経済を農業にもたらす。
そのためには「八つの山高帽」をなくし、
「一つの麦わら帽子」を自由にさせるべきなのだ……。

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