2015年09月09日

【万華鏡クリップ】ここ数年来、伝統的な金融機関からインターネット金融機関に移ったトップ人材の名前を書き出せば長いリストになるだろう。多くの人たちがアリババ、テンセント、JD.com、及びルファックス、さらにはP2P金融機関に転職している。

2007年に大学を卒業した何彬は、まず外資銀行に勤め、その後信託ファイナンス・リースの分野へと転身した。2014年9月になって「紅象金融」というインターネット金融に入り、ファイナンス・リースを担当している。 

これは個人的な行為に見えるが、その背景に業界に吹く嵐がある。転職を選んだ人たちの多くが、伝統的な金融に比べインターネット金融は、高給+オプションという点、さらに平たい管理構造、さらに自由な仕事環境という点が魅力だと語る。 

北京朝陽公園にあるネットTV「LeTV」の職員は、同TVトップの部屋の1階下の同じ位置に王永利・元中国銀行副総裁のオフィスがあるという。今のところ、LeTV側も王永利氏も入社の噂を否定しているが、今後正式な発表がなされるはずだ。同TVがその他の企業と手を組んで金融会社を設立し、王永利氏がそれを任されると見られている。 


今年8月初めには黄金老氏が華夏銀行副総裁を辞職した。消息筋によると、大型家電店「蘇寧」に入り、将来認可されるであろう蘇寧銀行トップを務めるのではないか、とされる。王永利、黄金老、さらには元中国進出口銀行の副総裁で現在前海微衆銀行総裁の曹トン氏らは間違いなく元の勤め先にとって重要な人材だった。 

ここ数年来、伝統的な金融機関からインターネット金融機関に移ったトップ人材の名前を書き出せば長いリストになるだろう。多くの人たちが「阿里巴巴 Alibaba」(以下、アリババ)、「騰訊 Tencent」(以下、テンセント)、「京東 JD.com」(以下、JD.com)、及び「陸金所 Lufax.com」(以下、ルファックス)、さらにはP2P金融機関に転職している。 

「基層、中層職員の転職は賃金が大きな原因であるのは間違いないが、トップ人材の離職は賃金や待遇とはそれほど関係がないはずだ」と、上場銀行のトップは語る。「トップ人材にとって、プレッシャーと信頼がさらに大きな要素になっている。社会環境において、銀行のメカニズム、リソース、及び能力からして、すでに銀行側も問題に気づいているが、しかし大きすぎて転換が難しい。だが、インターネット金融はもともとが小規模な対象を睨んで出現したもので、転換の問題もなく、トップ管理者にとっても管理がしやすいのだ」 

「トップ金融の最大の問題は、看板に頼って商売をしていることだ。これは長く続かない」と、中国の投資銀行の中金公司資産管理部執行総経理を務めていた呉小平は語る。伝統的な金融機関は確かにお金は稼いでいるが、インターネット金融の方がずっと効率が良いと語る。もっと効率の高い金融モデルを求めて、彼は中金公司を辞めたという。 

著名なインターネット金融会社である「螞蟻金融服務 Ant Financial」(以下、アント・ファイナンシャル)は多くの金融人材をひきつけている。2014年、中信銀行金泰国際支店がアリババの投資プロジェクト「余額宝」の委託行となって注目を集めたが、この業務が素晴らしい成績をあげたことで、同支店長だった王建敏はその後、アリババ傘下のアント・フィナンシャルの財テク業務部に引きぬかれた。 

だが、必ずしもすべての伝統的金融人材がインターネット金融文化に馴染めるわけではない。 

2013年6月には中国銀行業監督管理委員会(以下、銀監会)の刷新監督管理部の副主任だった尹龍氏が辞任し、同年8月に電子ビジネス会社「民生電商」に加盟、董事長となった。だが、インターネット金融理論に通じていた尹氏は、同年12月中旬に電撃辞職をした。 

「P2Pなどインターネット金融機関が伝統的金融業界でわりと有名な人たちを引き入れようとするのは、プラットホームのリスク回避力を引き上げ、伝統的金融業界関係者にプラットホームを高く見積もってもらうためだ」という声もある。 

中金所研究員のアナリストは、伝統的金融は体制による利益を受けており、成功しやすいと述べる。だが、伝統金融機関出身者がインターネット金融の完全な市場化に馴染めるかどうかは、不明だ。ラッキーな事に、中国の金融市場の開放によって、多くの機関が金融事業ライセンスを手にできるようになり、人材の動きもスムーズになり、成功と失敗が繰り返されだしたというわけだ。
posted by wanzee at 12:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース記事から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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