2015年08月24日

【万華鏡クリップ】北京時間8月23日午後1時、アメリカワシントンで行われていた世界SF大会で第73回ヒューゴー賞が発表され、中国人SF作家劉慈欣の作品『三体』が最優秀長編作品賞に選ばれた。

北京時間8月23日午後1時、アメリカワシントンで行われていた世界SF大会で第73回ヒューゴー賞が発表され、中国人SF作家劉慈欣の作品『三体』が最優秀長編作品賞に選ばれた。 

ヒューゴー賞は世界SF協会が、「SFの父」ヒューゴー・ガーンズバックを記念して授与する、世界のSF界において最も権威と影響力を持つSF大賞の一つに数えられている。 


自身の受賞前に受けたインタビューで、劉慈欣氏は今年のヒューゴー大賞は「これまでのような価値はほとんどない」と述べている。その理由として、「2つの組織票のお陰で、『三体』はノミネートから候補に入ったり出たりを繰り返し、最終的に候補に上がった。これは彼らの内部対立が当然になっているからだ」という。「実力のある賞が彼らによって牛耳られており、大量の人たちが設定されていない賞に票を投じ、この賞への投票も空っぽで、結局最も実力のないものが賞をとることになるんじゃないか」とも語っていた。 

「『三体』を除けば、(中国のSF事情は)以前とそれほど変わっていない。作品も、作家も良いものが影響力を持てずにいる。ほんの固定された一部の読者のサークルでのことになっている。もちろん、中国の一部SF小説のように海外の門戸へと飛び込んだものもあるし、自然科学雑誌でもSF小説を掲載するようになったりという新たな進展のある。だが、これらから得られるのはまだほんの一部で、全体的に見て中国のSF市場はこれまで長年の状況と比べて、大きく変わっているとは言えない」 

『氷と炎の歌』の作者であるジョージ・マーティン氏は、『三体』が描く文化大革命が非常に魅力的だと論じているが、劉慈欣氏はサイエンス・フィクションと現実の関係にはそれほど関心がなく、そのために意図的に文革を背景に選んだわけではなく、あの時代の背景が読者に想像力のプラットホームとなりやすいために作品の意図をうまく表現できることを意図しただけだとし、決してSF小説に現実を反映したり、それによって現実を批判する意図はない、と語っている。
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