2011年12月20日

烏坎:メルマガ「ぶんぶくちゃいな」配信

 中国政府があまり大乗り気で宣伝しなかったせいですでに忘れられかけているが、今年は辛亥革命百周年だった。もちろん、中国史においては封建制度を打倒し、近代の幕開けとなった大事な節目の出来事だから、中国の歴史教科書にもでかでかと書かれている。しかし、それはまた中華民国政府樹立を意味するわけで、中国本土の歴史書ではすでに消え去った政治体制であるはずの中華民国が実は台湾に居座っている現状において、調子に乗って辛亥革命を持ち上げれば台湾問題に議論が飛ぶのは火を見るよりも明らかだ。だから、中国政府は国を挙げての記念活動を手控えた。
 
 今日更新された「ニューズウィーク 日本版」のコラム(http://www.newsweekjapan.jp/column/furumai/2011/12/post-428.php )にも書いたが、中国政府はこれまでのように歴史問題を持ち出して自分たちの正当性や歴史的優位を誇る余裕がなくなっているように見える。それはインターネットや市場メディアの発達で巷に情報があふれかえり、庶民が世の中にはさまざまな「解釈」が存在しており、自分たちはそのわずか一つの「解釈」の中に押し込まれ続けてきたことを知り始めた今、中国政府(=共産党)は人々をそんな「一つの価値観」に縛り付けるむずかしさにも気付いている(これは北朝鮮と対比すればよく分かるだろう)。
 
 逆にここ数年、政府が「一つの価値観」に縛りつけようと力むたびに庶民から大きな反発を受け、結局力いっぱい振り下ろした腕が空振りしてその勢いで体全体(=政府)がよろめくような目に何度も遭ってきた。だから政府のお年寄りたちも最近はかつてのように全力で押さえ付けようとするのを止めて、行動を起こす前には必ず、リング前のボクサーのように力の入れ具合を推し量っているようなところがみられる。ここが日本メディアの中国観の根底にある、「かつての中国観」と大きく違う。







posted by wanzee at 21:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | § ぶんぶくちゃいな § | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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