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2011年11月17日
財新峰会レポート:メルマガ「ぶんぶくちゃいな」配信
先週末、経済誌「新世紀」を発行する出版社「財新」が主催するシンポジウム「財新サミット」をのぞいた。このサミットは同社が毎年、世界各地から経済アナリストや研究者を招待して行っているもので、中国からは中央銀行である中国人民銀行の周小川総裁や、証券監督管理委員会、銀行業監督管理委員会、保険監督管理委員会、工業・情報化部(部=省)、財政部、国務院(=内閣)発展研究センターからも新旧トップが出席し、民間主催の最高レベルの経済シンポジウムと言えるだろう(周・人民銀行総裁はAPEC出席と重なり、今回は欠席したが)。
念のために説明するが、この「財新」は「カリスマ編集長」と呼ばれる胡舒立女史が率いる出版社で、雑誌「新世紀」「中国改革」などを発行している。53年生まれの胡編集長は米スタンフォード大留学などを経て、1998年に雑誌「財経」を創刊。同誌は2003年に大騒ぎになったSARS感染拡大の背景をつぶさに調査、報道し、経済だけではなく、経済に大きな影響を与える社会や政治の話題もしっかり取り上げ、総合誌的な視点で報道している。政治的な思惑が絡んだ国有企業の経営問題を取り上げ、発行停止の処分を受けたこともある。
09年には政治的圧力を受けて「財経」の経営権が移譲されたため、同女史は100人を超えるスタッフとともに同誌を離れ、新たに「財新」グループを作って雑誌「新世紀」の編集権を取得。新「新世紀」誌は従来の「財経」誌のスタイルで経済や金融改革について報道する一方で、公害問題や臓器売買、あるいは孤児の「里子売買」現象などを暴露、また今年7月に起こった高速鉄道事件でも報道規制発令後もカバーで同事件の関連写真を掲げ続け、骨太な調査報道を展開した。
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