2009年09月26日

カウントダウン

あと6日で建国60周年。人々のカウントダウンが始まっている。

今日ちょっと驚いたのは、いつもあんまり政治の話題には興味を示さないXLが、プールの後で愛車Audiをすでに国慶節のごてごてとした飾り付けが済んだ四環路を走らせながら突然怒り出したこと。

「まったく、一体どれだけのお金をつぎ込んだのかしら」

前後の脈絡なく思いついた話題を始めるのはXLの得意技なので、脈絡を求めるつもりはなかったが、予想もしていなかったので助手席からその横顔を見つめた。

「慈禧太后(西太后)の時代じゃないんだから…60周年だからなんだっていうのよ、もったいない。慈禧太后は『庶民だって誕生日は賑々しく迎える。わたしの60歳を派手に祝うことは国のためになるのよ』って、国庫を空っぽにして頤和園を作ったけど、建国60周年にこんなにお金を使って何が残るのよ? 数日後にはなにごともなかったようにいつもの街に戻るのよ? 慈禧太后は国庫を空っぽにして頤和園を残したけど、今回の騒ぎは何よ? ただの無駄遣いじゃない! ムダムダムダっ!」


日頃のXLは、わたしが何かのきっかけで政府の批判を始めると、だんだん退屈そうな顔になり、目がふぅっと飛んでいく。それでも、「中国でね、最初に株式取引が始められた時、国は国営企業の関係者や公務員に株式購入をノルマづけたのよ」と、教えてくれたのも彼女だったけど。

つまり、国があおって個人や機関にノルマとして株を買わせた結果、そうやって株式の売買に触れたこの国の人たちはいまだに所属機関の金を株につぎ込むことに罪悪感を感じないのだ。動物が生まれて目が開いた瞬間に目にしたものを「親」だと思い込むのと同じように、人々は最初に「株取引」というものに触れたモデルを「そういうものなんだ」と思い込んでるんだろね、と理解できた。

ま、それはそれとして。

XLの、(たぶん)街の国慶節に向けた飾り付けに対する批判は続く。

「だいたいね、この60周年の騒ぎに投入されたお金は絶対に慈禧太后が頤和園に使ったお金の何倍にもあたるはず。どこにそんな無駄遣いする余裕があるのよ? 結局やってることは専制時代とおんなじじゃないの。慈禧太后はそれでも頤和園を残した。なのに、今の政府はこれだけお金を使って何を残すのよ? 自分たちの満足感のためだけじゃないの!!」

…はいはい。

「そのお金だってどこにどう使われているのか、わかったもんじゃない。今の連中はね、汚職で捕まった連中の何倍も腹黒いのよ。汚職で捕まった連中もにくったらしいけど、のうのうとしている連中のほうがその何倍も何倍もひどいのよ」

ぐが〜、そこまで言う? 政府がタクシーに盗聴器をつけたがるわけだ。

「小学生もかわいそう。週末になると駆り出されて。いくら国からお金をもらったって、やってられないわよ、正直言って」

え、お金もらえるの? 小学生に国はお金払ってんの? ボランティアじゃないの?

「わかるもんですか。そういう予算があったとしてもどこにお金がいってんのか」

…とまぁ、えらい剣幕で、Audiを運転しながら爆発していた。横に座っているわたしはただ相槌をうつのみ…

ちなみに中国では政府の機関ややたらに外に対して偉ぶりたい人たちの公金乗用車としてかなり愛されているAudiですが、彼女のAudiは自前で買ったものです。

ところで、さっきニュース見ていて気がついたんだけど、最近九万が出てこない。こりゃ、また、今のうちに休暇を消化させられて、国慶節の連休はやつがニュース担当とみた。

最近はすっかり「週末主播」と化しているやつだが、大型連休も以前の持ち回りではなく、やつの当番になってしまったらしい。これって、

1.自願
2.被自願
  2−1.偶然のスケジュール調整
  2−2.悪意のスケジュール調整
  2−3.うまく利用されている。
  2−4.そんなもんだろと思われている。
  2−5.本人もまったく意に介していない。
  2−6.番組が終わってからスタジオの裏で泣いている。

のどれなんだろう? 

……大体想像つくけど。





posted by wanzee at 00:19 | Comment(1) | TrackBack(0) | 北京の日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
土曜日、買い物に行ったら、家の近所のスーパーで五星旗各種をレジの近くで売ってたので、よさげなのあったら買ってみてもいいかなと思ったんだけど、やっぱり5元とか6元の安いのから品切れになってました(^_^)

中国人って、みんな、60周年のお祝いを派手にやるのが嬉しいのかと思ってけど、クール、シビアに見てるヒトもいるんですね。
Posted by ねこまにあ at 2009年09月28日 16:33
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