2016年06月19日

【検証】アリババのジャック・マーは本当に「模造品の多くは本物より優良」と言ったのか?

NewsPicksでAFPの記事「アリババ創業者、『模造品の多くは本物より優良』」がピックされ、さまざまなコメントが寄せられています。が、わたしは記事を読んでみて違和感があったので、このようなコメントを残しました。

これ、原文を読む必要あり。彼が言ったのが「偽造品」なのか「模造品」なのかで意味がガラリと変わってくる。そしてこの記事はタイトルで「模造品」といっているが、文中は「偽造品」と書き換えている。

マーは御存知の通り、非常に長い目と細かい視点をもってアリババをここまで導いてきた経営者。その彼が何を見つめているかを知る意味で、そうした細かい言葉遣いは非常に重要。この記事では(もしかしたら)省かれている言葉の中に彼の真意が含まれていることも。

彼が意味深なことを言った時には必ず原文を探して見てきた者としていえるのは、この記事だけで論評するのはアリババという企業を読み間違えちゃいますよ、ということです。

追記)
ここで「模倣品」だろうが「偽造品」だろうが一緒だろ、と言っちゃうような方は読んでも無駄なので、先行ってください。どうぞおかまいなく。
その後、財新網でくだんのジャック・マーの講演全文を確認。やはり、AFPが記事にした(FTやその他英字メディアも同様の記事にしていますが)内容とはかなり違う印象を抱きました。当該部分のみを急ぎ翻訳し、貼り付けておきます。

......もっとごろごろ

2016年06月15日

ニュースメディアの「言い訳」

メディアの分析記事とかで、「〜であろう」とか「〜かもしれない」と疑問形に書かれているものを、だいたい読者は「〜らしい」「〜だって」と読んで記憶する。それが疑問形になっていることに注意を払うのは研究者くらいで、読者はほとんどが断定調にその仮定を受け取る。

その結果、記事と読者の情報受取に齟齬が生まれるが、時として書く側もそのことを知っておきながらわざと印象付けたい「自分の結論」を疑問形にして、書くということをやっているパターンがよく見られる。なぜ断定ではなく疑問形にするかというと、そうは思っていてもウラが取れないからだ。

たとえば、この記事。2ページ目の最初に《こうした趨勢(すうせい)を前に、中国は焦りを強めているのだろう。》とある。
だが、キチンと開いて読むとわかるが、この文に続く後ろの流れは、それとまったく逆の事を言っている。「焦りを強めている」のは、明らかに裁判に中国を引っ張り出せない側だ。



......もっとごろごろ
posted by wanzee at 11:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースの読み方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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