2012年08月17日

香港の声:「劉思良:釣魚島保護活動はもろ刃の剣」

民間釣魚島保護活動はもろ刃の剣だ。民族主義の激情が一旦煽られ、「対外的な国益を守る」情緒が盛り上がれば、次の一歩は「国内の賊を取り除け」になる。そこから人々の怒りは日本から北京に向かい、北京の対日軟弱や無能、失職が罵られることになる。

中国中央当局はとっくに民間釣魚島保護活動がもろ刃の剣だと気づいているが、もし必要以上に委縮すれば民間の怒りを買うことにもなるため、反日運動が起こるたびにいつも、「大局を重視して中央に面倒をかけるな、我慢しろ…」などといった山ほどの言い訳を売って逃げを決め込む。最後になって愛国主義で総括し、「祖国が強大になりさえすれば、国土を守ることができる」などと言い出し、結局釣魚島はこのようなつば飛ばしの中で日本の手に落ちたのだ。

日本は沖縄警察を島に派遣して取締りを行うことで釣魚島がすでに日本の国土であることを公開表明したが、北京はどのような実質的な行動でそれに応じたか? 現在に至るも答えは「0」だ。一方で(香港行政長官の)梁振英が香港入境処の職員を日本に向かわせたのは、(逮捕された活動家の)曾健成たちを確実に香港に連れ帰らせ、間違っても日本が調子に乗って合法的な中国入りの身分証明書を持たない曾健成を北京に送り返し、北京をますます困らせることにならないようにしたかったのかもしれない。もし、梁振英が本当に活動家たちを支援するのであれば、釣魚島保護活動の英雄である曾健成たちのために、没収されて長年になる彼らの回郷証を取り戻すよう働きかけるべきだ。そうでなければ黙ってろ。カッコつけようとするんじゃねぇ。

(「劉思良:保釣雙刃劍」香港主場新聞/中国語原文はこちら




2012年08月16日

されど「釣魚島」:メルマガ「ぶんぶくちゃいな」配信!

8月12日に香港から尖閣諸島に向けて出港した漁船「啓豊二号」が15日、尖閣諸島海域に到着し、乗員が尖閣に上陸した。この67年目の終戦記念日は、午前は先日竹島に上陸した韓国の李明博大統領が、そして午後はこの香港活動家による尖閣上陸が話題となるという、大変稀有な一日となった。
 
ツイッター上の反応やわたしに向けられる質問や意見を読むと、日本人のこの問題の理解にいくつか共通する誤解があるのでまずここで払しょくしておきたい。
 
まず、今回の香港活動家の尖閣への出港は、韓国大統領の竹島上陸に煽られ、あるいはその騒ぎに便乗したものではない、ということ。もともと6月末に出港を予定していたが香港海域を襲った台風に阻まれて断念し、その後8月15日の「日本の終戦記念日」をXデーにしたのだ。彼らは出港時からフェイスブック、さらにはツイッターを使い、活動の状況をつぶさに報告しており、また香港のラジオ局、そして中国向け報道を行うフェニックステレビのクルーが乗船していた。
 
次に、そしてここが最も香港らしいところだが、乗船していた「釣魚島(尖閣諸島の中国語呼称)保護行動委員会」の活動家たちは日頃から、中国の民主化を求め、共産党の一党独裁に反対の声を上げ、1989年の天安門事件の再評価を求める活動を続けている、筋金入りの活動家たちでもあるということだ。古参メンバーはイギリス植民地時代の70年代に日中間で始まった尖閣諸島主権紛争でも声を上げ続けてきた。つまり、多くの日本人が口にしている「中国国内出身者」や「中国のスパイ」ではない。

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2012年08月02日

「啓東デモは何を意味するのか」:メルマガ「ぶんぶくちゃいな」配信!

先週土曜日に江蘇省啓東市で起こった「南通王子製紙排水管建設工事」(以下、排水管工事と略)反対デモ。朝早くから始まったデモ隊が午前8時ごろには市政府ビルに到着し、参加者がビル内なだれ込むという、あまりに急な展開にまず驚いた。汚水排出による漁場汚染を心配する漁業関係者が多いからこんなに朝早かったのだろうか。

そして、市政府ビル内部に押し入って狼藉を始めたことにも驚いた。中国ではここ数年、中央、地方に関わらず政府に不満をぶつける抗議活動がたびたび起こっているが、政府に群衆がなだれ込んだという話は聞いたことがない。押しつ押されつして建物のドアのガラスが割れた、という程度が関の山だった。だが一方で公安車両や政府車両がひっくり返されるのはよくある話。啓東でも政府ビルへの突入とほぼ同時に、外では政府車両がひっくり返されたり、ガラスを割られた。

午前10時にはすでに大勢はそうなっており、もし土曜の朝あからと遅起きしてネットを開いた人がそれを目にしたら何が何だかわからなかったはずだ。そして10時半過ぎには現地のテレビに「政府が排水管工事中止を決定した」というテロップが流れ始める。政府の公式微博(中国国産マイクロブログ)アカウントがそれを伝えたのは、11時近くだった。

だが、ビルに突入した時点で、明らかにデモ参加者の目的は排水管工事への反対を離れて、政府に対する不満発散に変わっていた。もともと政府ビルに向けて出発したデモだから、市外にある工場からの排水管敷設工事を受け入れた市政府に対する不満が引き金だったのは間違いない。だが、そこから狼藉騒ぎになろうとは、少なくともネットでデモの様子を見守っていた人たちも想像していなかったことは流れてくるコメントでよくわかった。

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