2012年04月18日

「信ずべきはネットか政府か?」:メルマガ「ぶんぶくちゃいな」Vol18 配信

中国ではこのところ、政府当局による「ネットのデマを信じるな」キャンペーンが熱く展開されている。面白いのは、わたしをはじめ多くのネットユーザーは
そのキャンペーンの詳細をネットを通じて読んでいる。テレビが新聞が繰り返す、「ネットのデマを信じるな」という主張をネットユーザーに届けるにはネットを
使うしかない。つまりネットなしでは当局だってその声を人々に届けることすらできないという矛盾がある。

もし、この「ネットのデマを信じるな」というキャンペーンの要所が「デマを信じるな」にあるならば、民間だって異論はないはずだ。まともな知性を持つ人
間なら「デマ」が「良いこと」でないことくらい理解できる。だが問題は、このキャンペーンが始まって以来インターネット全体が不安定になり、いくつかの有
名サイトにアクセスできなくなり、海外サイトへはもっと困難になった。ネットユーザーは日常的に読んでいるサイトやブログが突然読めなくなれば、このキャ
ンペーンが主張しているのは「デマを信じるな」ではなく、「ネットを信じるな」なのだと知っている。

中国では何度もこういうことが行われてきた。一見正しすぎてわざわざ口に必要も感じないキャンペーンテーマは、これまでは井戸端会議のおばちゃん世代に
「世の中にはバカな奴ら(今回の場合、デマを信じるような奴ら、という意味だ)がいるものねぇ」という話題を提供してきた。そしてそれに異論を唱えること自
体が異端者に思えるほど社会的正統性を人々に植え付けて実質効果を生んだ時代もあったのだが、その二枚舌に人々もさすがに気づき始めているのだ…

(続きはメルマガ「ぶんぶくちゃいな」でどうぞ)
posted by wanzee at 19:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | § ぶんぶくちゃいな § | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月05日

東日本大震災のツイッターは「自分でつけた火を消した」だけ?

今日、偶然出先で中国の南方新聞グループが主宰する「南方伝媒研究」(南方メディア研究)というブックレットを数冊置いているところを見かけたので買ってみた。この南方新聞グループは、「南方週末」「南方都市報」といった新聞や、「南都週刊」「南方人物週刊」などなかなか切れのいい報道をする雑誌を発行している、広州のメディアグループである。メディア企業が独自にメディア研究をする、という目の付け所もなかなかよろしく、この「南方伝媒研究」は学者や傘下紙/誌の記者や編集者が主に原稿を寄せているが、中国のジャーナリズム事情をのぞくにはなかなか面白い記事がそろっている。

今日買ったうちの、昨年春に発売されたらしい、東日本大震災のメディア報道についての特集号には、日本留学中の学者や日本人学者が文を寄せ、それに実際に日本へ取材に行った、南方グループ傘下の記者がその見聞を寄せていた。

…が。

読んでいくうちに凍りついた。震災報道における各メディアの動きを日本人学者(元新聞記者)がまとめているのだが、これが、ひどい。なにがひどいってニューメディア=ウェブメディアに対する解説が、まったく偏見のうえに偏見を重ねたような内容で、あの震災を経てもこんな研究者がいるのか、とあきれた。そして、こんな原稿が中国語にされて、中国人ジャーナリストたちに流布されているのである。驚きというか、あまりのことに怒りすら感じ、しばらく考え込んだ。


......もっとごろごろ

2012年04月04日

「シャープ、鴻海、フォックスコン、そしてアップル」:メルマガ「ぶんぶくちゃいな」vol.17 配信!

「シャープが台湾・鴻海(ホンハイ)と資本、業務で提携」というニュースがツイッターのタイムラインに流れてきて、一瞬「うーむ」とうなった。実のところ、経済ニュースに疎いわたしは、かつてその品質を絶賛されていたシャープの液晶テレビ「AQUOS」が苦戦し、60型以上の市場にターゲットを変更した後もあまりうまく行っていないとは、まったく知らなかった(参考:日経ビジネス「台湾ホンハイが筆頭株主に、シャープ100年目の遅すぎた決断」http://business.nikkeibp.co.jp/article/NBD/20120328/230335/?ST=pc)。

かくいうわたしは「AQUOS」こそ持っていないが、かつてシャープのノートPC「メビウス」が同時期のソニーの「VAIO」をはるかに上回る、目に優しい液晶を使っていることに気が付いて以来約10年近く、2代にわたり「メビウス」を使った。シャープがその特徴をうまく活かせず市場撤退していなければ、今この原稿を打っているのは「VAIO」ではなくやはり「メビウス」だった可能性は高い。そんな経験もあって「AQUOS」の市場展開にはここ数年テレビ放送の地デジ移行という大きな転換期もあったことだし、「好調なはず」というイメージを漠然と抱いていたのだ。

そのシャープに、外国企業それもアジアの企業が業務だけではなく資本で提携、さらにシャープはあまりそうは言いたがらないようだがグループ企業も合わせるとタイトル通り「筆頭株主」になって乗り込んだというニュースは「時代の必然」的な経済話なのだろうが、その相手が鴻海だということにわたしは少し考え込んだ。

記事自体が「時代の必然」を伝える経済ニュースとして書かれているので、今の時点でそれを読む人は鴻海という企業にまつわる話、さらにそこからこの提携がもたらす末節的な可能性についてはあまり頓着していないかもしれない。だが、中国屋にとってはあまりにも有名な、あの鴻海が置かれている現状から、日本の誇る優良液晶メーカー、シャープも今後少なからず関わらざるを得ないだろう世界的な「視点」についてここでまとめておきたい。もちろん、具体的なデジタル業界発展予想についてはわたしの専門外なので、それを知りたい方はググればすぐに見つかるし、わたしも鴻海の今回の提携の意図を知るために読んだこの記事(http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/avt/20120403_523185.html?ref=twrank)あたりは参考になるのではないだろうか…

posted by wanzee at 11:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | § ぶんぶくちゃいな § | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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