2016年07月19日

NP猪瀬さん暴露記事に関する私見

NewsPicks(以下、NP)の猪瀬直樹さん暴露記事がいろいろなコメントを巻き起こしているようなので、ここにわたしが考えたことをまとめておきます。

念のためですが、わたしはただの中国関連のライターで、ジャーナリズムとかニュース報道の学位をとったこともなく、マスメディアに所属したこともない「たかが」野良犬です。野良犬が世の中をぶらぶらしながら学んだことと照らしての感想なので、適当に読み飛ばしてください。

●猪瀬さんの言葉を記事にしたのは正しい:これまで語られていなかったことが日の目を見た、その価値は否定しようがないでしょう。特に記事のきっかけになったのが小池さんの出馬関連記事へのNPコメントなので、NP編集部が動いて記事にしたのは当然すぎるほど当然のこと。それが責められることはない。

●読者からの「反論の掲載」要求:猪瀬さんはこうした読者のコメントに怒りにも似た「反論」をぶつけているが、反論になっていない。理性的に理解したいと考える読者であるならばメディアに対する当然の要求。そしてその要求は猪瀬さんではなく編集部に求められていることは理解すべき。読者の「知る権利」は猪瀬さん側の事情だけではなく、相手側の事情を含めた「全体の概要を知ること」にも適用されるはずのものだから。ただ、「新聞系は及び腰」という猪瀬さんの指摘は今後証明されていくはずなので、読者はきちんと記憶にとどめて観察を続けるべき。

●雑な記事、原因は編集がザル過ぎること:編集部は反響の大きさに小躍りして喜んだだろう。記事製作者の喜びを責められないが、記事の「質」自体は前述したようにNPという「場」の利を利用しただけであまり褒められたものではない。特に編集長自らが乗り込んだインタビューにしては子供の使いレベル。相手への斬り込みもなく、反問もなく、ただひたすら猪瀬さんの恨み節を押し頂いて帰ってきて書き起こしただけ。首相のぶら下がりメモよりもひどい。編集長が出かけていったのは立場が立場の人だし、それなりの「暴露」が期待されたからだろうが、結局その「知名度」「暴露」におんぶにだっこした記事になっている。だから上記のように理性的に物事を理解したい読者から「反論を聞きたい」というコメントが並んだ。


......もっとごろごろ

2016年06月19日

【検証】アリババのジャック・マーは本当に「模造品の多くは本物より優良」と言ったのか?

NewsPicksでAFPの記事「アリババ創業者、『模造品の多くは本物より優良』」がピックされ、さまざまなコメントが寄せられています。が、わたしは記事を読んでみて違和感があったので、このようなコメントを残しました。

これ、原文を読む必要あり。彼が言ったのが「偽造品」なのか「模造品」なのかで意味がガラリと変わってくる。そしてこの記事はタイトルで「模造品」といっているが、文中は「偽造品」と書き換えている。

マーは御存知の通り、非常に長い目と細かい視点をもってアリババをここまで導いてきた経営者。その彼が何を見つめているかを知る意味で、そうした細かい言葉遣いは非常に重要。この記事では(もしかしたら)省かれている言葉の中に彼の真意が含まれていることも。

彼が意味深なことを言った時には必ず原文を探して見てきた者としていえるのは、この記事だけで論評するのはアリババという企業を読み間違えちゃいますよ、ということです。

追記)
ここで「模倣品」だろうが「偽造品」だろうが一緒だろ、と言っちゃうような方は読んでも無駄なので、先行ってください。どうぞおかまいなく。
その後、財新網でくだんのジャック・マーの講演全文を確認。やはり、AFPが記事にした(FTやその他英字メディアも同様の記事にしていますが)内容とはかなり違う印象を抱きました。当該部分のみを急ぎ翻訳し、貼り付けておきます。

......もっとごろごろ

2016年06月15日

ニュースメディアの「言い訳」

メディアの分析記事とかで、「〜であろう」とか「〜かもしれない」と疑問形に書かれているものを、だいたい読者は「〜らしい」「〜だって」と読んで記憶する。それが疑問形になっていることに注意を払うのは研究者くらいで、読者はほとんどが断定調にその仮定を受け取る。

その結果、記事と読者の情報受取に齟齬が生まれるが、時として書く側もそのことを知っておきながらわざと印象付けたい「自分の結論」を疑問形にして、書くということをやっているパターンがよく見られる。なぜ断定ではなく疑問形にするかというと、そうは思っていてもウラが取れないからだ。

たとえば、この記事。2ページ目の最初に《こうした趨勢(すうせい)を前に、中国は焦りを強めているのだろう。》とある。
だが、キチンと開いて読むとわかるが、この文に続く後ろの流れは、それとまったく逆の事を言っている。「焦りを強めている」のは、明らかに裁判に中国を引っ張り出せない側だ。



......もっとごろごろ
posted by wanzee at 11:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースの読み方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月21日

note始めました。

note始めてみました。最近は自分のメルマガを中心に記事を書いていますが、そのメルマガからの記事をバラ売りしたり、あるいは自分で書きたい記事を有料記事として書いたり、その他はこのブログと連動の無料書き込みも続けていきます。どうぞよろしく。
posted by wanzee at 12:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事、混線中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「読者は知らない」という言い訳

ライターのお仕事の始まりは「企画作り」。自分の専門分野を持つライターはそうやってお仕事につなげていくのだが、必ずしもそれがきちんと企画化されるとは限らない。その理由にはもちろん、企画が未熟な場合もある。また、企画の持ち込み先がテーマ専門誌でない限り、編集者自身がそのテーマや意図を理解しているわけではないというのも事実。

だが、編集者が経験豊かで、ある程度の企画化権限を持っている人の場合、未熟な案...noteへ
posted by wanzee at 12:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニッポンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月21日

ニューメディアの立ち上げとメディアの質の低下について考えた。

お久しぶりです。もうほとんど書き込まなくなってしまったので、あまり読んでいる方もいらっしゃらないと思うのですが、昨日メディアに関してちょっとした思いをツイートしたので、ここでメモ代わりにまとめておきます。きっかけはタイムラインに流れた、このツイートでした。

ここはずっと疑問なんですけど、「ライター」とか「編集者」って、今どれくらい憧れの職業なのでしょう。少なくとも、20年くらい前に持っていたステイタスは今無いですよね。

わたしは過去一度も編集者やライターに憧れたわけではないので、その代弁者にはなれないけれど、実際にこの仕事をやっていて感じることを書きました。裏話も含めて。



......もっとごろごろ
posted by wanzee at 10:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニッポンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月21日

【万華鏡クリップ】10月16日、中国の劉暁明・駐英国大使がイギリスBBCのゴールデンタイムニュース討論番組「Newsnight」に出演し、生中継でキャスターのエヴァン・デイヴィス氏の質問に答えた。

10月16日、中国の劉暁明・駐英国大使がイギリスBBCのゴールデンタイムニュース討論番組「Newsnight」に出演し、生中継でキャスターのエヴァン・デイヴィス氏の質問に答えた。

●質問その1:原子力発電所

――中国はイギリスの建設業者が中国で原子力発電所を建設することを許可すると思いますか?
[訳注:これは現在、中国がイギリスで原子力発電所建設を受注して進めていることを受けたもの。イギリスの電力インフラを中国が支えることについて議論がある。]



......もっとごろごろ
posted by wanzee at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース記事から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
Creative Commons License
この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
Copyright © WANS Factory. All rights reserved.